根管治療

根管治療

現在、欧米では専門医がマイクロスコープ、ルーペを使用して歯科治療を行うことは常識となっています。しかし日本の歯科治療のほとんどが肉眼で行われているのが現状です。その中でも神経の治療・根の治療は、肉眼では見ることのできない歯の中を専用の器具を使用して繊細な治療を行なう必要があります。治療内容はミクロン単位(1mmの1000分の1)の精度が必要です。それがきちんとできなければ根の先にばい菌が溜まり顎の骨が溶けてなくなるという不幸な状態を招くことになります。

根管治療が必要な歯根の周りの骨が溶ける病気とは?

それを調べるためレントゲン・CT撮影を行います

  1. 1.レントゲンとCT撮影による確実な診断
  2. 2.そしてその診断結果から導かれる治療法の選択

導かれた治療法を実践するための知識と技術はもちろんですが最先端医療器も必要不可欠であることは言うまでもありません。これらのことは歯を保存(歯を抜かない)するために必要不可欠なものです。根管治療(歯根の中の治療)を正確に行うためには、レントゲン写真やCT撮影により歯の状態を正確に把握したうえで、専門医によるマイクロスコープと専用の治療器具を併用した治療を進めていきます。

当院の専門医が行う治療方法は、治療後の生活を快適に過ごせて、丈夫で長持ちする治療を行う事を常に心がけております

専門医による根管治療後、溶けた骨が回復

歯を保存するためには、信頼できる技術を持つ医療機関を受診し、根管内に存在する細菌を確実に取り除く事です

根管治療が必要な病態をレントゲンで解説
根管治療が必要な病態
痛みと腫れを訴えて来院されました
歯の周りのアゴの骨が溶けてなくなり膿が溜まっています(黒く写っている所)
歯根周囲の大きな黒い影
歯根周囲の大きな黒い影にはアゴの骨が溶けて膿が溜まっています

このような事を防ぐためには、信頼できる技術を持つ専門医がマイクロエンドを行う医療機関を受診し、根管に存在する細菌を確実に取り除く事です。

マイクロスコープで歯の内部を確認

肉眼での所見
肉眼での所見(歯の中を肉眼で見ています)
マイクロスコープ所見
マイクロスコープ所見
(マイクロスコープを使うと歯の中に神経のある管が存在している事が分かります)

マイクロスコープを使用しないで、今までの勘だけに頼った治療を行った場合には、治療後に短期間で再発してしまったり、無症状のまま気がつかずに進行してしまい(抜歯せざるえない状態にまで進行してしまい)インプラントやブリッジ・入れ歯といった治療を受けざる得ないことになりかねません。
結果として歯の寿命が短くなってしまい不幸な経過をたどる危険性が高くなってしまいます。いつまでも自分の歯で美味しく食事ができるようにするためには・・・・・当然なのですが、再発の危険性が少ない治療方法を選択して専門医に実践してもらうことです。

マイクロスコープによる根管治療とは?

歯の内部をマイクロスコープで確認
歯の内部をマイクロスコープで確認しています(多くの汚染物質が確認できます)
歯のなかの細菌を除去
マイクロスコープを使用することで歯のなかの細菌を除去している途中です
マイクロスコープ下で汚染物質・細菌を完全に除去
マイクロスコープ下で汚染物質・細菌を完全に除去できました。神経の管の入り口が3つ(↑)あることが分かります。

当院の根管治療の専門医が行った根の治療を詳しく解説!

根管治療の専門医が出来るだけ患者さんにわかりやすく説明しておりますのでご覧ください。

マイクロエンド治療例1

患者様は、8ヶ月以上治療を続けるも症状が改善しない為、前医から根管治療の専門医のいる当院を紹介され遠方より来られました。

初診時
初診時所見
根管専用超音波チップを使用し細菌感染した歯質を除去していく
根管専用超音波チップを使用し細菌感染した歯質を除去していくと原因とされる根管(神経の管)を見つけることができました。(枠の中心付近にあるのが新しく発見された根管)
根管内を専用器具で治療
発見した根管内を専用器具で治療しています。
根管内の感染部を完全除去
根管内の感染部を完全除去

レーザーを併用したマイクロエンド治療1

根の治療に1年以上通院するも症状が改善しない為、根管治療の専門医のいる当院を紹介され来院されました。

根尖部の肉芽組織
根尖部の肉芽組織を確認
根尖部から出血が生じ肉芽組織
根尖部から出血が生じ肉芽組織を確認できます
レーザー照射
レーザー照射を行い根尖部の止血・肉芽組織の蒸散・殺菌を行いました
肉芽組織除去・止血
肉芽組織除去・止血を確認
根管充填後
根管充填後

当院の専門医が行っている歯を残す保存治療法の動画映像です

根管治療の専門医が出来るだけ患者さんにわかりやすく説明しておりますのでご覧ください。

激しい疼痛を訴え来院された患者さんのケース

レーザーを併用した顕微鏡下の根管治療

保存歯科治療

歯根破折を生じた歯に対する治療

歯根破折に対する保存治療症例

歯および歯根の破折・亀裂

左記の症例のように歯が破折してしまうことがあります。これは、以前に歯医者さんで神経を抜いていた歯(無髄歯)に多く見られます。破折・亀裂が生じた歯は抜歯と判断されがちですが保存できる場合も多くあります。そのためには必要な検査を受け詳細な現状分析を行い正確な診断から最良の治療方法を選び確実にその治療を専門医が実践していくことで歯の寿命を長くできます。

歯根破折に対する保存治療症例
初診
数日前に腫れ、噛むと痛いため来院されました
歯根破折に対する保存治療症例
初診
数日前に腫れ、噛むと痛いため来院されました
歯根破折に対する保存治療症例
術中
歯肉剥離掻把治療を行い歯根が破折(矢印部分にヒビが入り割れている)している事を確認して破折線の接着による治療を行いました
金歯による修復
術後
金歯による修復を希望されたので金による被覆をして終了しました。その後、硬い物だけは注意して食事していただいています
金歯による修復
術後
金歯による修復を希望されたので金による被覆をして終了しました。その後、硬い物だけは注意して食事していただいています

歯肉に見慣れないデキモノ・オデキの様なものができている事に気が付いたら

この様な下記の写真のように歯肉にデキモノ(→)ができている事に気が付いたならば、早急に専門医のいる医療機関を受診して下さい。歯根に膿が溜まる病気(根尖性歯周炎)に罹患している可能性が高いと言えます。そのため精密で正確な検査を行い現状の病態を詳細に分析して診断をする必要があります。そして最も最適な治療を選択し(根管治療を含む)実践していく事で歯および歯肉を健康な状態に回復させることが可能です。

歯肉に見慣れないデキモノ・オデキ
歯肉に見慣れないデキモノ・オデキ
歯肉に見慣れないデキモノ・オデキ

最後に

歯根の治療(歯の根の治療)は時間をかけて丁寧に行っていかなければその後せっかく被せた高価な美しい被せ物が台無しになってしまいます。それは歯根が再感染してしまい(再び細菌が歯根の中に入ってしまうこと)アゴの骨を溶かして腫れや痛みを伴う症状が生じます。この様な状態になると、せっかく被せた物を壊して除去しなければなりません。除去した後に専用の器具を使って歯根の中を治療していきます。

このことは、費用と時間はもちろん歯に与えるダメージ、患者さんにかかる精神的な負担は大変大きいものであることは想像できます。歯根の治療に限ったことではないのですが再治療というものは、精神的苦痛や肉体的苦痛は大変大きいものです。

私ども根管治療の専門医は、歯科治療の基礎である歯根の中の治療を十分に時間をかけて丁寧に行うことで被せ物を患者様の体の一部として長い間使っていただけると確信しております。その後、患者様の過ごされる食生活が豊かな満足のいく一助として担っていくことができれば幸いであると考えています。